要点
- ダウンロード数:「ロボラ計算アプリ」は世界で1万7600件のインストールを突破した。
- 技術背景: プログラマーとしての経験を持たない土木技師、クーラージ・ニョニ氏が独学でAndroidアプリを開発した。
- メディアへの影響: この現象は日本テレビの注目を集めた。
ロックダウンの退屈から生まれたアルゴリズム
2020年、ジンバブエ。世界が停止する中、クーラージ・ニョニ氏はオンラインチュートリアルを頼りに、ゼロからプログラミングを学んでいた。情報工学の学位もなければ、公式な講座を受けたこともない。ただ一人の土木技師が、隔離生活をコードに変えようと決意しただけだった。最初の試みは学生向けの平凡なアプリで、すぐに忘れ去られた。二作目が「ロボラ計算アプリ」であり、ここから物語は大きく展開していく。


単なる遊びではなく、構造化されたアルゴリズム
このアプリは、南部アフリカの文化に伝わる伝統的な結納にあたる「ロボラ」の目安を算出するもので、トーテムや家系の出自に関する真剣な質問と、子供時代の靴や好きな朝食といった一見馬鹿げた質問を組み合わせている。これは無作為なものではなく、文化的データとユーモアを同等に重み付けするアルゴリズムであり、1万7600件のダウンロードを突破するほど機能している。南アフリカやヨーロッパにも広がり、ついには日本の日本テレビの取材対象にもなった。
破壊ではなく、継承
ニョニ氏はスタートアップ的な美辞麗句を一切排除してこう語る。「アフリカの文化を扱う場合、目指すべきは破壊ではなく継承だ」。この言葉は、テクノロジーが何もかもを強引に変えてしまうという神話を打ち砕く。ここでコードは伝統に取って代わるのではなく、それをスマートフォンで動く形式に落とし込み、誰の許可も求めることなく国境を越えていくのである。
